前述のように、昭和63年(1988)4月に
日本女子ラグビーフットボール連盟発足後、3年を経た平成3年(1991)4月、女子
日本代表チームは
ウエールズで開催された、第1回女子RWCに出場している。開催の牽引車となった
イングランド、
フランス、
カナダなど女子ラグビーの先進国も、まだ自国の協会と別に活動していた時代で、
アメリカ、
ニュージーランド、
スペイン、
イタリア、
オランダ、
ウエールズ、スウェーデン、ソ連[ソ連はこの年12月に崩壊し
ロシアとなった]、
日本の12ヵ国が参加した。平成3年4月6日の
フランス戦が、女子
日本代表の記念すべき初テストマッチである。
第1回のRWCでは3戦全敗、1点も取れなかった女子
日本代表が、記念すべき初勝利をあげたのが平成6年(1994)4月13日、
スコットランドでの第2回RWCであった。スウェーデン戦で女子
日本代表は10−5で勝利し感激の涙に浸った。
第3回RWCは1998年に
オランダで開催されたが、この大会からIRB公認大会となり、女子
日本代表は国際ゲームの実績不十分という理由で出場できなかった。
日本協会の協力も得て、国際交流に引き続き努力を続けた
日本女子ラグビー連盟は、平成12年(2000)7月に
サモア遠征を行い、強豪
サモアとのテストマッチに12−10と勝利を収め、アジア地区予選
香港代表62−0と圧勝し実力で出場権を獲得した。平成14年(2002)4月
日本協会に加盟、5月に
スペイン・バルセロナで行われた第4回RWCに出場、37−3で
オランダに大勝してRWCでの2勝目を記録した。
平成18年(2006)第5回RWC、平成22年(2010)第6回RWC予選では、アジア代表の座を賭けた試合で、3−19、5−43でそれぞれカザフスタンに敗れて道を閉ざされた。
平成21年度からはHCに元
日本代表監督の萩本光威が就任して、男子の
日本代表強化スタッフの支援・協力のもと、普及と強化に本格的に取り組んでいる。
女子ラグビーの試合記録等は、
日本協会女子ラグビー部門の資料に加えて、協会機関誌、ラグビーマガジン、秋山陽一氏の資料などから復元を試みたが、まだ不十分である。2016年リオデジャネイロ・オリンピック予選[出場国の決定方法は未定]が始まるのは間近に迫っている。15人制、7人制ともに記録を整備してキャップの制定なども急がなければならない。