目で見る港区のくらしと教育

刊行に当たって

『港区教育史』の刊行に寄せて

監修のことば

凡例

目次

第1章 地域社会の変容と学校

はじめに

第1節 港区域における地域社会の変容  小林 正泰

(1) 戦前の港区

(2) 戦後の港区

(3) 山の手と下町

第2節 人口・児童数・学校数の移り変わり

(1) 明治期

(2) 大正~昭和戦後初期

(3) 高度経済成長期以降

第3節 地域住民と学校

(1) 学校を支える地域社会

(2) 飯倉(いいぐら)小学校の再建

まとめ

第2章 近代教育のはじまり  池田 雅則

はじめに

第1節 江戸時代における学びの場

(1) 字を学ぶことの必要性

(2) 学びの場の種類

(3) 港区域の寺子屋―武家地と町人地―

(4) 武家地の寺子屋 赤坂・歳泉堂

第2節 維新期における近代学校の設置

(1) 「仮小学第一校」の設置

(2) 住民有志による郷学(ごうがく)設立

(3) 仮小学や郷学(ごうがく)から公立小学校へ

(4) 寺子屋から私立小学校へ

まとめ

第3章 子どもの就学の状況と行政・家庭  吉田 昌弘

はじめに

子どもの就学における行政と家庭

統計上の就学率

第1節 「就学」の状況

(1) 就学となる形態とその状況

公立小学校と私立小学校

私立小学校の社会的な意義

「貧民学校」「特殊小学校」

尋常小学校の児童数

(2) 就学状況の社会的背景と就学普及施策

初等教育についての「棲(す)み分け」

行政の就学普及施策

第2節 「不就学」

「不就学」の定義

不就学者の数

第3節 統計上に表れない子ども

(1) 就学事務上の「居所不明」者

行政の就学率向上の取り組み

統計上の「居所不明」者

(2) 行政が把握できない子ども

まとめ

第4章 小学校における子どもの服装  山口 真里

はじめに

第1節 明治・大正期の通学服の模索

(1) 子どもの通学服への関心

社会階層に従った身なり

児童に適した服装を

女子児童の着袴(ちゃっこ)

体操授業に適した服装

(2) 小学校の服装方針

服装を巡る学校と家庭のやりとり

服装の衛生

華美な服装の禁止

服装規定の遵守

第2節 子どもの通学服の変遷

(1) 洋装化

和洋折衷スタイル

裁縫科授業と子ども服

洋服への転換

(2) 任意の通学服

バラバラな通学服

制服のような通学服

まとめ

第5章 生活・教育環境と学校建築  小林 正泰

はじめに

第1節 明治から現代に至る校舎・設備の変遷

(1) 明治期

(2) 大正~昭和戦後初期

(3) 高度経済成長期以降

第2節 関東大震災と学校建築

(1) 被災の状況

(2) 復興小学校の建築と教育

第3節 戦災と6・3制の発足

(1) 学校の罹災(りさい)状況

(2) 6・3制と学校建築

(3) 青山中学校の発足

まとめ

第6章 学校給食のはじまり  山口 真里

はじめに

第1節 学校給食の揺籃(ようらん)

(1) 栄養研究と学校給食

(2) 学校衛生としての食事管理

校医による弁当調査

学校衛生としての栄養指導

第2節 学校給食の契機

(1) 災害と給食

学校を避難所に

震災義援金を学校給食に

(2) 子どもの貧困と学校給食

大里児童育成会

就学奨励としての給食

学校給食=教育

給食児童への配慮

第3節 戦争と子どもの食

(1) 児童の身体と食料危機

国民の体位低下と学校給食

みそ汁給食の開始

(2) 学童疎開の食料確保

疎開児童の食を支える

疎開児童の食の思い出

(3) 戦後の食料難と学校給食の再開

まとめ

第7章 大正新教育と小学校  加島 大輔

はじめに

第1節 「新教育」以前の学校教育

第2節 「新教育」と呼ばれる教育改造へ

(1) 「新教育」がもたらした具体的な変化

(2) 「新教育」が目指したもの

第3節 「新教育」と小学校の様子

(1) 「新教育」と学校の変化―白金小学校の事例―

明治期の白金小学校

大正10年以前の白金小学校の教育方針

「校報」の発刊とその内容

校長の交代と「校報」の変化

白金小学校の新しい教育方針

(2) 港区域の小学校と「新教育」

新教育に積極的な小学校

新教育と距離を置く小学校

まとめ

第8章 麻布区内幼稚園の戦中戦後  辻 直人

はじめに

第1節 戦前・戦中の南山幼稚園の様子

(1) 園児数の推移

(2) 園日誌の内容

園児の日常の姿・幼稚園の様子

皇室や神道に関係する動き

軍や戦時体制に関わる動き

真珠湾攻撃当日と幼稚園休園

第2節 戦前の東洋英和幼稚園の様子

(1) 戦争が起きるまでの様子

(2) 太平洋戦争勃発後の様子

(3) 戦時保育所の開設

第3節 戦後の様子

(1) 戦後の南山幼稚園

(2) 戦後の東洋英和幼稚園

まとめ

第9章 PTAの活動と保護者の意識  吉田 昌弘

はじめに

PTAの目的

PTAの活動内容

第1節 後援会

〔第1節 後援会〕

後援会の活動

後援会の会員と会費

第2節 PTAの発足

(1) PTA設立政策

(2) PTAの設立とその活動

本村小学校父母と先生の会

芝浦小学校P・T・A

青南小学校父母と先生の会

教職員への手当支給

第3節 学校後援費全廃とPTAの変化

(1) 政策の動き

(2) PTAの変化

(3) 会員の参加意識の問題

まとめ

第10章 危機から逃れていく子ども、逃れてくる子ども  池田 雅則

はじめに

第1節 学童集団疎開

(1) 縁故疎開から集団疎開へ

(2) 集団疎開先でのくらし

(3) 集団疎開先での苦労

(4) 空襲の恐怖、被害、再疎開

(5) 終戦とその後

第2節 大島三原山噴火

(1) 爆発的噴火と緊急避難

(2) 転入学

(3) 転入先での生活と学び

(4) 全員帰島

まとめ

第11章 戦後新学制と学校  加島 大輔

はじめに

第1節 戦後の学校教育の状況

(1) 戦後新学制の成立

(2) 戦前から戦後への学校制度の変化

第2節 戦後新学制と学校の様子

(1)  新しい小学校と教育実践

「ゆうびんごっこ」から始まった社会科

桜田小学校の実践の意味

(2) 中学校の発足と苦労

開校当時の状況

中学生になった喜び・大人たちの戸惑い

中学校の教育実践

まとめ

第12章 新制中学校の校誌に現れた「座談会」  瀬川 大

はじめに

第1節 港区立中学校の校誌および座談会

(1) 校誌について

(2) 座談会について

第2節 新制中学校の成立と学校教育活動の模索

(1) 未来の文化国家、平和国家の担い手として

(2) 新制中学校を創造する主体として

第3節 確立した中学校への適応へ

(1) 円滑な生徒会運営を目指して

(2) 「勉強」という難テーマの登場

第4節 学校生活を巡る葛藤と学習

(1) 政治的活動の制限

(2) 新設校では学習効果大

(3) 親子座談会が始まる

第5節 学びの場としての座談会の終焉(しゅうえん)

(1) 学校の荒れ

(2) 最後のテーマは「国際理解」

まとめ

第13章 1964年 東京オリンピックと学校教育  瀬川 大

はじめに

第1節 開催前の状況と教育政策

(1) オリンピック教育の推進

第2節 港区立小学校におけるオリンピック

(1) 教育課程編成の苦労

(2) 聖火リレー見学

(3) オリンピック大会・リハーサル見学

(4) 上武洋次郎選手来校

(5) テレビ視聴

(6) 運動会・オリンピック音頭

(7) オリンピックを受けて

第3節 港区立中学校におけるオリンピック

(1) 聖火リレー随走者

(2) オリンピック大会・リハーサル見学

(3) ホルドルフ選手来校

(4) テレビ視聴

(5) 教育課程編成の困難さ

(6) 冷静な中学生と教師

(7) 健康と「根性」を育てる教育

まとめ

第14章 国際交流・国際理解教育  辻 直人

はじめに

第1節 キリスト教学校における外国人宣教師と学生の交流

第2節 青い目の人形

第3節 公立学校における国際交流・国際理解教育―戦前の動き

第4節 公立学校における国際交流・国際理解教育―戦後の動き

(1) 戦後直後の動き

(2) 姉妹校提携とJRC活動について

(3) ユネスコ協同学校への参加

(4) 東町幼稚園での研究成果

(5) 国際科、国際学級の設置

まとめ

参考文献 (順序不同)

協力者・協力機関 (執筆協力・掲載機関および掲載資料所蔵機関)

監修者・執筆者一覧

関係者一覧(令和4年12月現在)

学校名・施設名索引

港区平和都市宣言・奥付