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(三)德泉菴

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 【位置】德泉菴は南旅籠町東三丁南宗寺の境内にあつて、同寺塔頭の一に列してゐる。大德寺塔頭高桐院末に列し、寺格三等地。【開基と開山】慶安元年松江宗安、母德泉追福の爲に創建し、清巖宗渭を請して開祖とした。(松江宗安墓誌)寶永元年の記錄には、塔頭に圓成菴の名が見えて居る。(堺南北寺院塔頭之諸出家印鑑帳)【本尊】本尊觀世音、【堂宇】本堂、庫裏、門の外に稻荷社と地藏堂とがある。明治四十一年六月禪樂寺を併合した。(社寺明細帳)【什寶】什寶に開祖清巖木像一軀、同自贊頂相一幅、禪樂寺重興開山天倫木像一軀、大心木像一軀等がある。【墓碑】墓地には宗安を始め、宗安の父宗訥、其妻德泉、德泉の父譽田屋德隣及び宗安の子遠貞の墓碑等がある。