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官設の札幌郵便局の設置

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 しかし十八年四月、十六年から延期になっていた札幌駅逓出張局の設置は、佐藤秀顕札幌県書記官と駅逓局との交渉で官吏特派郵便局に変更されて実現することになった。これで渡辺以来民設で整備されてきた札幌郵便局は、官設の札幌郵便局となることになった。この郵便局は七月一日開局予定であったが、局舎がなかなか見つからなかった。そのためとりあえず南二条西一丁目一三番地新田貞治所有の家屋を借りて開局した。その後八月に南一条西一丁目一三番地に新局舎を建てて移転した。初代局長は駅逓局七等属関巳吉である(札幌県治類典 道文九五〇二)。郵便取扱人を解任された新田は、郵便受取所の設置を出願したが聞き入れられなかった。しかし逓送請負として二十一年まで郵便業務には携わった(北海道毎日新聞)。