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例言

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一 本巻は『通史二』に引続き、明治三十二年北海道区制の施行から大正十一年市制施行に至るころまでの期間を扱った。
一 この期間の札幌は、札幌区に北海道区制が施行されて、また現在では札幌市域に含まれる町村に北海道一級、二級町村制が施行されて、制限があるとはいえ自治体となった時代である。しかし、史料は体系的に残されておらず、わずかに札幌区の区会関係書類と、一部町村から引き継がれたものだけであった。そのため主な資料となったのが、北海道毎日新聞から北海タイムスへと引き継がれた新聞であった。しかしこの新聞も、取材の仕方の問題や欠号分も多くあり、市史を十分な内容にするには程遠い状態であった。
一 本巻の編集にあたっては、左の方々からご指導をいただいた。
  長岡新吉氏(北海道大学経済学部教授)、田中彰氏(北海道大学名誉教授)、永井秀夫氏(北海道大学名誉教授)、故・榎本守恵氏(北海道教育大学名誉教授)、鈴江英一氏(国立史料館教授)、遠藤明久氏(元北海道工業大学教授)、堅田精司氏(北海道史研究家)、横井敏郎氏(北海道大学教育学部助手)
一 本巻は各編集員が分担執筆したが、札幌の建物関係については遠藤明久氏、農業および酪農・畜産については坂下明彦氏(北海道大学農学部助教授)、小作問題については桑原真人氏(札幌大学教授)、社会主義運動については堅田精司氏、キリスト教については鈴江英一氏の執筆によった。御多忙中の御執筆厚く感謝申し上げる。
一 本巻の編集にあたり、資料協力をいただいた機関について、その名を左に掲げ、謝意を表する。
  国立国会図書館、国立公文書館、北海道大学附属図書館、北海道教育大学附属図書館、東京都公文書館、東京都立日比谷図書館、北海道立図書館、北海道開拓記念館、北海道立文書館、北海道札幌工業高等学校、北海道札幌東高等学校、北海道札幌南高等学校、大阪国際児童文学館、石川県立図書館、札幌市立大通小学校、札幌市立北九条小学校、札幌市立琴似小学校、札幌市立札幌小学校、札幌市立信濃小学校、札幌市立篠路小学校、札幌市立白石小学校、札幌市立創成小学校、札幌市立手稲東小学校、札幌市立豊平小学校、札幌市立盤渓小学校、札幌市立豊水小学校、札幌市立円山小学校、札幌市立藻岩小学校、札幌市立山鼻小学校、市立函館図書館、あしりべつ郷土館、札幌村郷土記念館、つきさっぷ郷土資料館、手稲記念館、屯田郷土資料館、平岸郷土資料館、烈々布郷土資料室、北海学園大学付属図書館、法政大学大原社会問題研究所、財団法人東京市政調査会、財団法人陽明文庫、日本赤十字社図書・資料室
一 巻末に図版・写真・表組一覧を掲載して利用の便をはかった。
一 文章の体裁等は、左記の諸項によった。
 (一) 漢字は、本文・史料等の引用文とも、常用漢字のあるものは原則としてこれを使用した。
 (二) 年号は日本年号を用い、必要に応じて相当する西暦を( )に入れて示した。また大正元年は七月三十日からとした。
 (三) 史料の引用文は、その部分を「 」で囲み、またはやや小さな活字を用いて字下げを行った。引用文の処理は概ね『史料編』に準じたが、変体仮名は普通仮名に改め、また句読点を付すなど、さらに読み易くすることに留意した。また、濁音は原則として原史料通りとし、引用史料中の誤字脱字については、原則としてそのままとした。
 (四) 前項の引用文およびその他必要な場合には、出典文献・史料名を『 』または( )に入れて示した。
但し史料名のうち、『新札幌市史』は『市史』、『北海道毎日新聞』は『道毎日』、『北海タイムス』は『北タイ』と略記し、年号は明治を「明」、大正を「大」、昭和を「昭」とした。また札幌市の所蔵する区会関係書類は、各簿書名と年度を示した。
 (五) 主要参考文献・史料名を各章末尾に記して参考とした。
但し『新北海道史』などの北海道全般に関する歴史書、および『札幌区史』、『札幌市史』(四冊)、『琴似町史』など現在の札幌市域に含まれた諸自治体の歴史書、および『北海道毎日新聞』『北海タイムス』『小樽新聞』『官報』『北海道庁統計書』などは、原則としてはぶいた。また札幌市が所蔵している区会関係書類は、さらに各簿書名と年度を示した。
 (六) 左の所蔵機関については便宜上略称を用いた。なお北海道立文書館所蔵の開拓使関係の簿書については、請求番号も付した。
   国立国会図書館     国図
   国立公文書館      国公文
   北海道大学附属図書館  北大図
   北海道立図書館     道図
   北海道開拓記念館    道開
   北海道立文書館     道文
   市立函館図書館     函図