東札幌土地区画整理は、新興工場地帯として発達し始めていた東札幌駅を中心とした一帯を対象とした。十九年八月二十一日、内務省告示第四六一号で決定し、道庁と札幌市役所で図面の縦覧が告示された(官報第五二八一号 昭19・8・21)。各種施設の状況から見て、早急の施行が必要であると判断され、九月二十一日、申道第七〇七号達により北海道地方費で計画を施行することにし(札幌都市計画概要)、九月二十七日道庁告示第一三一七号でそのことを命じた。そして同日の道庁告示第一三一八号で事業要領を示した(北海道庁公報第三五〇三号 昭19・8・27)。
この設計要領に基づいて整理地内を三工区に分け、札幌市は道庁の依頼で第三工区を分担して調査作業を行った。そして十二月十五日道庁告示第一六二六号で十九日から一〇日間土地所有者並びに関係人に対し設計書と施行規程を縦覧に供し、設計書の認可を申請した。
その設計書によると、区域と地積は、札幌市字豊平町、白石町、札幌郡豊平町大字豊平村、白石村大字上白石村、白石村の一部である。この地域を三区域に区分した。第一工区は東札幌駅前北部区域、第二工区は東札幌駅背面南部区域、第三工区は豊平駅南部豊平区域とした。工事の目的は「新興都市トシテノ急激ナル発展ニ即応セシムル為」である。その他街路計画、広場計画、公園緑地計画、国民学校、換地計画、街廓並びに割地計画等々のさまざまな事業計画について説明している(北海道庁公報第三五六八号 昭19・12・15)。事業費予算は約五〇万円であった(道庁告示第一三一八号)。
その後戦争などの事情で中止状態となって、敗戦を迎えた(札幌市史 政治行政篇、札幌都市計画概要)。