市の留守家庭児童対策は表2にあるように児童クラブ、学校方式、民間方式で実施されることになり、平成十年現在で、合計四二五〇人の児童が「豊かな放課後」を過ごしている。なかでも民間の月寒地域の父母が開設した「しらかば台つばさクラブ」(昭60年開設)では、七人の知的障がいや足の不自由な児童を含む七〇人が、けん玉やこま回し、沖縄民謡を歌い太鼓をたたきながら踊ったりと、障がいのあるなしにかかわらず、地域で平等に放課後を生活する「場」も作られた(ぼくらは放課後に育った)。
表-2 「放課後児童健全育成事業」(学童保育)の実施状況 | (平成10年4月末現在) |
名称 | 実施主体 | 開設場所 | 開設数 | 定員 | 児童数 | 会費・助成など |
①児童クラブ | 札幌市 | 児童会館、 ミニ児童会館 | 95 | 39人 | 2,651人 | ・会費無料 |
②学校施設方式 | 児童健全育成事業を目的に開設した児童育成会運営委員会 | 市内16小学校空き教室 | 16 | 当該小学校児童 45人 | 504人 | ・入会児童の保護者から、3種の所得階層に応じて毎月徴収 a-0円、b-2,850円、c-5,700円 ・助成金あり |
③民間施設方式(共同学童保育所) | 保護者・育成委員会(構成人員5人以上で地域の青少年育成関係者2人を含む) | 民家など | 47 | 1,095人 | ・保護者の会費 ・助成金は学校施設方式の標準的な運営費の50%を限度とし、児童数10人以上を有する施設が条件 | |
合計 | 158 | 4,250人 |
『札幌市保健福祉局児童家庭部事業概要』(平10年度版)より作成。 |