松前神楽

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 2世蠣崎光広の代に創始されたといわれる松前神楽は、亀田の白鳥孫三郎の玄孫が松前に行って神職となり、永井家を嗣いで神楽三宗家の一になったという因縁もあるが、亀田八幡宮は2月17日、箱館八幡宮は正月15日、住吉神社は9月17日と定期的に行われた。また例年正月11には初神楽といって、市在の社家がそろって、役所、町年寄宅、主だった家で神楽をした。この神楽は神社祭式中の儀式に執り行われていること、これを行う者が神職自身であるという点に特色がある。赤熊(しゃぐま)をアイヌに見たてており、東北修験の山伏神楽の影響などが見られ、民俗芸能としての価値も高い。