外国人の遊歩区域はさきに5里以内と定めたが、通商条約では拡張して10里以内としたので、東は尻岸内村、北は鷲ノ木村、西は木古内村までとなった。また外国人の休息所はさきに箱館山ノ上休息所、高龍寺および谷地頭、七重浜各1か所と定められていたが、貿易開始後はこれを廃して任意にした。山ノ上休息所とは彼らの要求によって、安政5年官から金を貸して山ノ上遊郭内に建設させた外国人揚屋である。また外国人で一時箱館に逗留する者のために、市中の希望者に旅人宿業をすることを許した。安政6年11月には大町の料理屋重三郎が出願して西洋料理店を営んだが、これが本道最初の西洋料理店であった。