ブロウトンの来航

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 寛政八年(一七九六)八月十四日、英国海軍中佐ブロウトンの指揮するプロビデンス号乗組員百余名が虻田に停した。ちょうど蝦夷地取締り巡視中の松前左膳広政はこの報に接し直ちに福山にこの事を報告した。
 松前藩は、高橋壮四郎、工藤平右衛門、米田右衛門等を急派し彼らは絵鞆に停中のプロビデンス号を訪問し互いに地図の交換等がなされ鎖国中ではあったが薪水の補給、艦体の修理が許され約二週間の滞在の後、プロビデンス号は千島に向けて出航していった。