村政のあゆみ

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 昭和二四年、水産協同組合法の施行により、町内に五つの漁業協同組合が設立された。
 四月一五日、尾札部臼尻漁港運輸省乙種指定港湾となる。
 「村に一つの中学を」の名分のもとに八月三日、三中学校統合尾札部中学校新校地を、土地所有者の協力をえてこれを求め、八木河畔字尾札部一二番地に昭和二四年秋、新校舎新築落成。三七七坪・七〇九万三、〇一三円。
 磨光中、木直中の二校を統合した。
 昭和二五年、道道川汲峠経由函館線は、函館バスにより念願の運行が開始された。
  (一〇月、渡島支庁、日魯ビルに移転)
 前沖はイカの豊漁年がつづき、外来者や外来船の入稼ぎで賑わったが、財政的には苦しいやりくりの時代であった。

尾札部村役場職員 昭和23年

 昭和二六年、杉谷村政二期目。
 戦後最初の村勢要覧を発行以後、昭和三四年の合併まで毎年版を重ねた。この要覧は尾札部村の貴重な記録を後世にのこすことになる。
 隣村臼尻村の高校開校により、わが村にも高校をという声となり、森高校尾札部分校認可、尾札部中学校校舎を仮教室に開校することができた。
 一〇月六日川汲港、一〇月一七日木直港、一種漁港認定。
 昭和二七年、尾札部村農産物品評会開催。農事の奨励と振興につとめる。
 昭和二七年、弘報「村政だより」を創刊。要覧と合わせて村政推進のための広報活動に力をいれる。
 五月二七日突如として、火災に見舞われた。
 尾札部村役場より出火(原因不明)、木造二階建の庁舎を全焼して警察派出所並に住宅一棟を類焼した。
 急遽、磨光小学校西側教室に仮庁舎を設置して庁舎の復旧建築のため、財源捻出や設計工事に全力をあげた。
 森高校分校として発足したが、四月から臼尻校とともに村立として独立高校の認可をうける。
 七月、尾札部村教育委員会を設置。
 二八年五月、木直地区の熱望により木直巡査駐在所開設される。
 七月五日、尾札部村役場新庁舎竣工。鉄筋二階建、一三七坪。
 一二月、村立高校を臼尻村とともに二か村の組合立に設置者を変更、漁業科を設置、普通科を廃止する。
 二九年、消防後援会の寄付金により、消防ポンプ自動車の購入。
 一月三一日、漁業制度改革記念式挙行。
 三月、国民健康保険事業再開を議決。
 浅海増殖事業実施。
 四月、冠婚葬祭の簡素化、新生活運動を推進。
 木直港簡易工事、尾札部港修築工事。
 木直小学校敷地地均し(失業対策事業)。
 この年六月、北海道町村合併基本計画答申書に、尾札部村・臼尻村・鹿部村の合併が掲げられ、強い行政指導をうける。
 八月、黒鷲岬の巌頭に北海道建網大謀網発祥之地記念碑を建立。揮毫 北海道知事田中敏文。(北海道・尾札部漁業制度改革記念事業協賛会建之)
 九月二六日、一五号台風(洞爺丸台風)各所に大被害をあたえる。
 一二月二四日、村議会で尾札部村診療所設置条例を可決。並びに診療所敷地の借入(中学校通り)の件を可決。
 昭和三〇年三月、尾札部診療所開設。
 磨光小学校屋内体操場危険校舎災害復旧増改築(現有七二坪、増築六〇・五坪)。
 一〇月一日国勢調査、尾札部村八、九五一人(一、三五一戸)。
         川汲    尾札部      木直     古部
  人口   二、二三六人 三、九九五人  二、一〇三人  六一七人
  戸数     三三八戸   六〇五戸    三一七戸   九一戸
 一二月、古部隧道工事完成。道道木直古部間開通す。開村以来の宿願が成就された。
 昭和三一年三月二日、尾札部村臨時議会で「鹿部村・臼尻村・尾札部村合併協議会」を設置。
 三月、臼尻尾札部漁業高校実習船栄光丸(一一七トン)進水。四月一二日臼尻港入港。昭和二九年度決算、赤字四一〇万円を出し、自力で解消ができないので五月三一日まで再建計画を自治庁長官に提出。
 七月一日、尾札部村国民健康保険直営診療所開設。医師二名、看護婦四名、事務職員二名、入院室一号~七号、ベッド一〇床、レントゲン設備。
 火曜は川汲、金曜は木直へ出張診療。
 九月、木直小学校新校舎竣工(昭和三二年一月二一日落成記念式)。
 一一月、渡島支庁、日魯ビルより五稜郭町二九の新庁舎に移転。
 一二月中旬、八木沢林道第一期工事完成。延長一、九六〇メートル(事業費五、八五一千円)。
 昭和三二年四月、臼尻尾札部漁業高校を統合、南茅部漁業高等学校となる。川汲ハマナス野六六番地に統合校舎建設。
 診療所に救急車配備。
 高校実習船(先達漁船)第二栄光丸備える。
 八木沢林道第二期工事、一、七〇〇メートル。事業費九、三〇〇千円(村負担五割、道補助五割)
 昭和三三年、川汲山道改修工事トンネル築設(延長約九〇〇メートル、工費約二億円)実現へ。昭和三二年一二月二一日、道議会採択。
 二月、ハマナス野農道新設。失業対策事業一、五〇〇名、延長七二〇メートル、幅員四メートル、工費六一七千円。
 三月三一日、川汲港突堤工事竣工(昭和三一年着工)。
 延長一二六・五メートル、工費一二、〇〇〇千円。
 四月一日、古部・木直・川汲出張所廃止。
 四月一五日、ポン木直第一第二隧道拡張工事完成。工費一、六〇〇千円、延長第一、一七・八メートル、第二、二二メートル、従来の高さ三・五メートルを五・三五メートル、幅員三・六メートルを六メートル。
 三四年三月、臼尻村・尾札部村の合併決まる。尾札部村を廃し、南茅部村となる。