目次
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新編弘前市史 通史編1(自然・原始)
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第1章 津軽の自然
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第三節 津軽平野南部の地形発達
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一 平野南縁の地形
火砕流とは
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写真28は十和田市を流れる砂土路(さどろ)川流域での
火砕流堆積物
に包含された流木を示しているが、ほとんど炭化していない。写真29は五戸町浅水(あさみず)川流域での、高温の
火砕流
に取り込まれた樹木であるが、完全に炭化した状態で包含されている。いずれも約一万三〇〇〇年前に流下した
八戸浮石流凝灰岩
に取り込まれている。
写真28
火砕流堆積物
に包含された流木
(十和田市の砂土路川流域,
青森県
史編さん室提供)
写真29
火砕流堆積物
に包含された炭化材(五戸町浅水川流域)
火砕流
(火山砕屑流(さいせつりゅう))は、
火山噴火
に伴い
マグマ
が爆発的に放出されるときに、高温の火砕物とガスの混合物が高速で地表を流下する現象をいい、火砕物の主体によって火山灰流や軽石流(浮石流)などと呼ぶ。
火砕流
は
地形
的な凹地を埋め尽くし、途中の森林をなぎ倒したりして流下し、その上面は平坦で傾斜がきわめて緩いのが特徴的である。