長者久保遺跡

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東北町の長者久保(ちょうじゃくぼ)遺跡は、昭和三十六年(一九六一)から上北考古会によって調査された。遺跡は十和田カルデラの噴出物が堆積した軽石流堆積物の下層(紫黒色腐植土層)から発見されている。出土した石器は石槍・彫刻器・打製石斧など約五〇点であるが、なかでも刃の部分を研磨して製作された局部磨製石斧の技法は縄文文化へ受け継がれ、同時代の代表的な利器となるのである(12)。