安山岩などの板状に割れる石か、同質の楕円形をなす河原石を用い、長方形または小判形(長円形)に掘られた土坑の壁に立て並べ、遺体をその内部に安置して、石かあるいは木の板で蓋のように覆い隠したもので、
墳墓としてはかなり念の入った造りである。さきの再葬
土器棺墓と同じく、後期中葉の十腰内Ⅰ群(式)
土器に多く、なかでも津軽地方の
浅瀬石川と
平川流域や、青森市東郊の
丘陵地帯、
岩木山の北麓などにみられ、内部から手足の骨・歯などが出土したものもある(77)。
青森市・山野峠遺跡で出土した石棺墓(後期)