一 十三湊と津軽

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 津軽地域と他地域との交易を考えるとき、物資の窓口として十三湊(とさみなと)は特筆すべき存在である。津軽平野部を流れる岩木川(いわきがわ)をはじめ平川(ひらかわ)・浅瀬石川(あせいしがわ)・十川(とがわ)などの河川はすべて十三湖(じゅうさんこ)に流れ込み、これらの河川を利用した水運を想定するとき、十三の地はまさに津軽の喉仏(のどぼとけ)にあたる場所である。