昭和44年(1969)度

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71シーズン目

【協会】 日本協会香山蕃会長が逝去、湯川会長から横山会長に 日本ラグビーの牽引車だった香山会長が逝去された。また後任の湯川正夫会長もわずか5ヵ月の任期で亡くなるという不幸が重なった。5月3日日本協会会長香山蕃逝去、6月22日湯川正夫会長に就任、10月5日湯川会長逝去、11月23日横山通夫会長に就任。/ラグビースクール指導者講習会を実施 日本協会は指導者育成事業として、第1回ラグビースクール指導者講習会を8月に菅平で実施した。
【ルール】 ラックとモールが明確に定義された。「ラックはボールが地上にあって敵、味方各1名以上が組み合うと成立する」、「モールはボールを持っているプレーヤーに敵、味方各1名以上が組み合うと成立する」。ポジション名が統一された。「スクラムセンターをフッカー、両バックローをフランカー、バックローセンターをNo8と称する」。19歳以下の試合では負傷の場合2名までの交代を認めることになった。
【代表】 第2回アジア大会に日本が連覇 第2回アジア大会は、昭和45年(1969)3月にタイのバンコクで開催され、日本は決勝でタイを42−11で下し連覇を果たした。
★281970.1.18日本代表42−11タイ代表バンコク

NZ大学選抜カナダBC州代表が来日、3国対抗試合挙行 NZ大学選抜(9勝0敗)と、カナダBC州代表(3勝2敗)が、同時期に来日し、日本代表はNZUと2テスト、さらに3国対抗戦と計4テストマッチを実施した。★31と★32が3国対抗戦。
★291970.3.8日本代表6−16NZ大学選抜秩父宮
★301970.3.15日本代表14−28NZ大学選抜花園
★311970.3.22日本代表32−3カナダBC州代表秩父宮
★321970.3.29日本代表14−46NZ大学選抜秩父宮

【選手権】 日体大日本選手権を制す 綿井永寿監督率いる新鋭の日体大が、29−13で富士製鉄釜石を倒し晴れの日本一に輝いた。社会人優勝の近鉄と準優勝のトヨタ、3位の三菱重工京都が、主力選手がアジア大会に出場することを理由に出場を辞退し、4位の富士製鉄釜石が日本選手権に出場した。
【大学】 日体大が大学日本一 第6回大学選手権は躍進著しい日体大が、11−9で早大を下し念願の初優勝を遂げた。/対抗戦も日体大、リーグ戦は法大 第40回関東大学対抗戦は日体大が6戦全勝で初優勝を飾り3冠王に輝いた。第3回関東大学リーグ戦は法大が8戦全勝で2年ぶり2回目、通算6回目の優勝を果たした。/関西は同大12連覇、九州は福岡工大5連覇 第41回の関西大学リーグ戦は同大が7戦全勝で12年連続23回目の優勝を飾った。第19回九州大会は福岡工大が51−0で長崎大を破り破竹の5連覇を遂げた。
【社会人】 近鉄が7回目の優勝 第22回社会人大会は近鉄トヨタ自工を17−8で破って2年ぶり7回目の優勝を遂げたが、日本選手権への出場を辞退した。/関東は秋季大会に一本化 第10回関東社会人の秋季大会は東京三洋が9−6でリコーに勝ち優勝。春季リーグ戦をABブロックで行い、首位決定戦を行うようになったが、この年度のみ前年度の春季大会の首位が覇権を争った。/関西は京都市役所 第12回関西社会人Aリーグでは京都市役所が6勝無敗で2年ぶり2回目の優勝を果たした。
【地域】 第24回学生東西対抗は35−33で関東が21回目の勝利を収めた。/第20回朝日招待は九州代表が34−17で日本学生代表を破り5年ぶり7回目の勝利を得た。
【その他】 地区対抗は名城大、教育系は鹿児島大、高校は目黒高が優勝 第20回地区対抗大会は名城大が18−5で福岡大を下し初優勝。第5回の教育系大学大会は鹿児島大が22−8で愛知教育大に勝ち2年連続3回目の優勝、第49回全国高校大会は目黒高が20−16で諫早農を破って初優勝を果たした。/国体は成年愛知、少年は秋田と長崎・新潟、教員は岐阜が優勝 第24回長崎国体は大村市で行われ、成年の部は愛知県(トヨタ自工)が32−16で岩手県(富士製鉄釜石)に勝って優勝、少年Aは秋田県(秋田工)が9−6で福岡県(全福岡)を破り、Bでは長崎県(諫早農)と新潟県(新潟工)が14−14で引き分け、それぞれ優勝した。教員は岐阜県が24−3で長崎県を下した。
【国際】 NZUが来日(9勝0敗) NZUは日本代表とのテストマッチに3勝したほか、全早大36−3、全法大29−14、全同大46−12、トヨタ自工79−8、九州代表35−11と日本勢をなぎ倒し、3国対抗でカナダBC州代表を41−6で下し9戦全勝で帰国した。/カナダBC州代表来日(3勝2敗) カナダBC州はNZUと日本代表に敗れたほかは全慶大57−6、全広島24−9、日体大32−0と破り3勝2敗で帰国した。/9月、デュークオブウエリントン連隊来日(3敗)/9月、エリスクラブ韓国遠征(2勝1敗)。/2月、大阪クラブ台湾遠征(2敗)。