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(三)發光院

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 發光院遍照山大日寺と云ひ、俗稱愛染、【位置】新在家町東三丁字寺町にあり、眞言宗大覺寺派大覺寺末で、寺格三等格院。【沿革】元和八年風海の開創に係り、當時は高野山一心院谷延命院の末寺であつたが、元祿十年四月大覺寺末となつた。(本堂御掛札)【本尊】本尊は寺傳空海作愛染明王で、【堂宇】本堂、庫裏、客室、長屋門あり、外に龍王堂がある。境内二百二十七坪。(社寺明細帳)【舊向泉寺本尊】什寶中傳中將姫作十一面觀世音菩薩は舊向泉寺の本尊で、世俗之を方違觀音と呼んでゐる。又傳行基作地藏菩薩木像一軀及び暹羅將來の降魔釋迦銅像一軀は臺座背面に裸婦の浮彫あり、【具足屋傳來の天道佛】其左右に具足屋〓〓(一子カ)傳來之天道佛と陰刻し、正法寺所藏の釋尊降魔成道圖と相俟つて、日暹貿易史上の貴重なる資料となつてゐる。