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箱館府の成立

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 新政府の成立により、四月十二日に箱館裁判所──閏四月二十四日に箱館府と改称──がおかれ、箱館奉行から蝦夷地の引継が行われた。イシカリには、参事井上弥吉が七月に派遣され、樋野恵助より引渡しをうけた。この箱館府の成立により、これまでのイシカリ役所の役人は、八月十五日に箱館府に石狩詰としてつぎのように再登用された。
給事席 中村兼太郎(在住定役代)
趨事席 山本晋之助(同心)、永島玄造・井上斧太郎(在住)
属事席 西村嘉右衛門・山本政之助・田中鋭次郎(足軽)

 また、荒井好太郎(在住)は給事席で、学校助教の兼務となり、佐藤玄悦(オタルナイ医師)は属事席で、民政方病院掛となっている。さらに鈴木勘兵衛が新たに属事席、大内章三郎が趨事並で石狩詰に任命されている(箱館裁判所評決留)。