[翻刻]

      1
 
    乍恐以書付奉願上候御事
望月宿去戌八月大満水ニ而、此度御見分
 被成下置候通大破仕、駅宿御伝馬役
 相勤兼候躰ニ而、千万困窮至極仕候、依之
 川除ケ御普請奉願上候得共、川筋悪敷
 御座候故、御普請被成下置候而茂、又々
 水破可仕茂乍恐難計奉存候、左候
 得者、重而奉願上候茂恐入奉存候ニ付、
 此度御恵慮を以、右川除ケ御普請
 御入用金と被為思召、御金子御拝借
 被下置候ハヽ、乍所上之段と申場所
 川離候所ニ御座候、彼之地江当宿御引
 
      2
 
 被下置候得者、万代不易水破之難御座
 有間敷と奉存候、御慈悲を以被為御
 聞召分被仰付被下置候ハヽ難有奉存候、
 以上、
   寛保三亥二月  望月宿問屋 久左衛門 (印)
            同所名主 半 兵 衛(印)
            同所年寄 与三右衛門(印)
            同    文左衛門 (印)
            同    藤左衛門 (印)
            同    祖右衛門 (印)
            同    喜右衛門 (印)
            同    庄 五 郎(印)
            同    茂右衛門 (印)
            惣百姓代 惣左衛門 (印)
  御見分
   御役所様