箱館商人の成長

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 かくして箱館は、幕府直捌を大きな契機にして、蝦夷地必需物資ならびに蝦夷地産物の中心的な集散地として急激にクローズ・アップされ、その移出入商品も従来の昆布中心型から鰊〆粕、数の子、塩鮭、干鱈、塩鱈煎海鼠干鮑、魚油、海草、鯣など、昆布をふくめた海産物一般へと豊富になった。特に松前藩時代のころは、箱館において売捌く蝦夷地産物に対し、福山と箱館とで二重の口銭を徴してこれを抑圧したが、直轄以後は全くこれを廃して自由となったので、箱館商人も急速に成長をみた。その中でも代表的な者は高田屋嘉兵衛であった。