〔亀田八幡宮社記〕

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 亀田八幡宮から奉行所に差し出した文政五年(一八二二)の社記によれば、戸井村から郷土の村々までの神社鎮座の状況は次のようであった。(神道大系より)
 
戸井村鎮守
 宮川明神   壹社 本社三尺三尺
  蛯子尊勧請    木五尺鳥居壹宇
           起元不相知
   私領之節夷地ニ而人家無之故、受負人運上家ニ而普請いたし候。神事も受負人八月ニ而致候得共、御料以來人家増シ來普請等モ村方ニ而致、神事モ七月中定日不定ニ候得共、豊程ニ依修行いたし候。
 
尻岸内村鎮守
 正八幡宮   壹社 拝殿貳間三間
           本社内御堂
           木五尺鳥居壹宇
   起元抔又同断。
   普請並神事前文同断。
   七月中同断。
 小祠
   稲荷社 壹宇 壹尺四方
  同蛯子社 壹宇同断。
   前文同断。
 
尻岸内
昆布村鎮守
   八大龍王 壹社 貳尺四方
   前文同断。
 
尻岸内
根田村内    壹社
 蛯子大神宮  拝殿貳間四間
 正一位稲荷社 本社内御堂三社
 厳島社    勧請
   起元・普請前文同断。
 
尾札部
椴法花村鎮守
 正一位
 稲荷大明神 壹社 拝殿 九尺四方
          本社内御堂
   瀬
 小祠 稲荷社 壹社 壹尺四方
          木三尺鳥居 壹宇
 矢尻濱
   正八幡宮 壹社 拝殿造 七尺四方
          木三尺鳥居 壹宇
   起元・普請・神事・月日前文同断。
 
尾札部
木直し鎮守
 稲荷大明神    拝殿造 八尺四方
       二社
 八大龍王     内御堂
          木五尺鳥居 壹宇
   起元・普請・神事前文同断。
尾札部鎮守
 正一位
  稲荷大明神 壹社 拝殿 三間四間
         木五尺鳥居 壹宇
         本社内御堂
   八木澤
 小祠 大山祗命 壹社 貳尺四方
   起元・普請・神事・月日前文同断。
 
尾札部
川汲鎮守
 稲荷大明神 壹社
        拝殿 三間四間
        本社内御堂
        木七尺鳥居 壹宇
   起元・普請・神事・月日前文同断。
 
尾札部
セウシン川鎮守
 稲荷大明神 壹社 拝殿 壹間
           本社 三尺
 
臼尻村鎮守 壹社
 厳島大明神  拝殿 三間四間
        木社内御堂
        木八尺鳥居 壹宇
   但シ、此年三月十七日ニ大風ニ而破痛退転仕、拝殿無之、神体村會所鎮座。
   起元・普請・神事・月日前文同断。
 小祠
  稲荷大明神 壹社 拝殿造 九尺四方
            木三尺鳥居 壹宇
 
臼尻
鎮守
 正一位
  稲荷大明神 壹社 拝殿造 九尺四方
            木八尺鳥居 壹宇
   起元・普請・神事・月日前文同断。
 
臼尻
磯谷鎮守
 稲荷大明神 壹社 拝殿造 七尺四方
           木四尺鳥居 壹宇
   起元前文同断。
   普請村普請。
   神事ハ臼尻ニ勧請取行(執)仕候。
          先祖
        延寶年中 延命坊
             藤山宗宮
             藤山右京
             藤山左膳
             藤山山城
             藤山大膳
             藤山主膳
    〆 當代迄七代
一 神寶社内荘厳等之訳合、外ニ格別之儀無之候。
  右獅子頭貳頭有。社道具外無之候。
 〆
 右御尋ニ付社起元之趣、下書ヲ以御内見ニ入迄候。
                     以上
          亀田神主
  文政五年午三月     藤山主膳
 御役所