目次
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新編弘前市史 通史編2(近世1)
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第4章 幕藩体制の動揺と民衆
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第三節 蝦夷地警備と化政期の藩政
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一 蝦夷地直轄下の警備と民衆
(二)対外危機意識の表出
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帝政
ロシアの南下
に代表される外圧が具体化し、
蝦夷地
警備が恒常化する寛政期から文化期は、
蝦夷地
の動向が直接に
津軽領
に影響を与えるとともに、
幕藩制国家
の危機が直接に
藩体制
維持への危機意識につながっていった。そして、
蝦夷地
警備が続いていく以上、この認識も継続されるのであり、そこには藩や
藩士
にもさまざまな行為が見いだされる。以下、代表的な二つの事例によって、
蝦夷地
警備がいかに
藩政
の重要な
軍役
(ぐんやく)であり、そして
藩士
の危機意識をも増長させたかを、みていくこととする。