第二回社会教育大会

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社会教育大会は翌二十三年にも弘前市と八戸市で開かれた。弘前では五月二十九日から三日間にわたり、第二大成小学校を会場に開かれ、出席者一三〇〇人を超える盛況を示した。講師は青森軍政部教育部長レップローグル、同じく民間報道部長西田文人、文部省視学官小和田武紀、同事務官田崎正。司会は斎藤県教育部長、岩淵弘前市長、神山弘前市議会議長。研究内容は左のとおり。
 第一日目 図書館・公民館・民主団体・青年団・婦人会・PTA
 第二日目 放送教育と視聴覚教育・新学制実施の報告・県の社会教育計画
 第三日目 インフレの防止と生産状況・青少年の不良化防止・生活改善・平和思想の普及とユネスコ運動
 この種の研究集会は、その後も度重なって開かれるにしたがい、社会教育に対する関心が一般に浸透していった。そこで集会そのものの主催も、国の段階から県に移り、市町村と共催で行われるようになる。
 以上のごとく終戦直後の社会教育は、文部省と県が中心となり、青森軍政部の指導で行われた。したがって、前述の研究大会や協議会は、いわば社会教育の指導講習会というべきものであった。行政担当者をはじめPTA青年団体、婦人団体など、これらの集会を通じて新しい社会教育に対する認識を深めていったのである。