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編集にあたって

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[高倉 新一郎]

編集長 高倉新一郎
一 本巻は『通史一』として、自然史、先史、および古代からおおよそ明治二年開拓使設置頃までの期間を扱った。
一 この期間の札幌は、おぼろげながらアイヌの住む地として文献に登場し、やがてイシカリ十三場所の一部として、さらに農業開拓地として次第にその姿を明確にしつつ開拓使の本府建設、周辺村落の本格的開拓へと引継がれる時期である。と同時に、これまで特に研究が行き届かず、知られることの少ない時期でもある。今回の編集作業によって、かなりの前進をみたとはいえ、編集期間、史料の制約などもあって、不満を残したところも少なくはない。しかし今後さらに研究を進める上での基礎作りの役割は一応果たしたものと思っている。これを契機に、札幌の歴史に関する研究の飛躍的な発展を希って止まない。
一 記述対象地域については、本巻の性格から現在の市域に止まらず、ほぼイシカリ低地帯全域に及んでいる場合が多い。
一 執筆にあたっては、正確を期すと共に、できるだけ平易に、読み易くすることに心掛け、「凡例」に掲げる処理を施した。
一 本巻の執筆は、「第三編 イシカリ場所の成立」、「第四編 イシカリの改革とサッポロ」は市史編集員が分担執筆したが、「第一編 札幌の自然史」、「第二編 先史の札幌」については、次に掲げる方々の執筆によった。御多忙中の御執筆厚く感謝申し上げる。
 第一編 札幌の自然史
  赤松守雄(北海道開拓記念館)
  五十嵐八枝子(北海道大学)
  北川芳男(静修短期大学)
  松下勝秀(北海道地下資源調査所)

 第二編 先史の札幌
  上野秀一(札幌市教育委員会)
  加藤邦雄(札幌市教育委員会)
  百々幸雄(札幌医科大学)
  野村 崇(北海道開拓記念館)
  羽賀憲二(札幌市教育委員会)

一 本巻の編集にあたり、資料等の協力をいただいた個人及び機関について、その名を左に挙げ、謝意を表する。
  阿部正道(東京都)、今村恒美(東京都)、大友和夫(小田原市)、佐波準之助(横浜市)、谷澤尚一(仙台市)、田中実(石狩町)、玉虫誼(宮城県多賀城市)、松浦一雄(東京都)、松浦清(三重県三雲町)、松前之広(横浜市)
  茨城県立歴史館、北茨城市教育委員会、岐阜県下呂町教育委員会、国立史料館、国立公文書館、佐倉厚生園、札幌市立藻岩北小学校、札幌村郷土記念館、滋賀大学経済学部史料館、市立函館図書館、市立弘前図書館、東京大学史料編纂所、那珂湊市史編纂室、北海道開拓記念館、北海道神宮、北海道大学附属図書館、北海道立図書館、北海道立文書館、松前町史編集室、余市町、余市町教育委員会、龍谷大学真宗史料研究所
〔五十音順、敬称略〕