写真-1 『北方風物』
『大道』の創刊は二十一年二月である。編集兼発行人は石川悦郎で青玄社(札幌)発行、二十二年二月まで九冊を出した。顧問は当時北大低温科学研究所長の小熊捍で毎号寄稿している。執筆者は犬飼哲夫、小田観螢、長谷部虎杖子、山内壮夫、伊藤整、伊福部昭らの道内関係者のほか白鳥省吾、百田宗治、林富士馬、古谷綱武も寄稿した。小説では佐藤喜一、木村不二男、石塚喜久三、船山馨、水上勉などが作品を発表している。この二誌は戦前に活躍した人を起用したものであるが、戦後の札幌言論界に刺激を与える役割を果たした。