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大正初期の拓北農場

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 次に篠路支場の状況をもう少し詳細にみてゆこう。拓北農場の支場として再編成される直前の同支場は、『北海道農場調査』によれば次のように記されている。
、農場名  谷農場
、位置   札幌郡篠路村字興産社
、所有者及管理人 所有者 岩崎久弥  管理人 山田祥三郎
、沿革ノ概要
 明治十五年旧徳島藩主蜂須賀侯爵家貸下許可ヲ得事務所ヲ札幌区ニ置キ社名ヲ興産社ト命シ開墾及製藍事業ニ従事シ明治三十八年札幌区谷仙吉ニ移リ製藍業ヲ廃シタリ四十一年札幌区本間国蔵ニ移ル四十四年谷七太郎所有トナリ四十五年四月現所有者ニ移レルモノナリ
、土地面積 試作水田 一町歩  畑地 六百五十町歩  未墾地 三百五十九町歩  計 一千十町歩
、経営方法 小作経営ニシテ放資額三万円ナリ
、小作戸数及小作契約ノ概要 小作戸数 一百一戸
小作料ハ反当金二円ニシテ納期ハ九月三十日限ニシテ契約期限ハ一ヶ年毎ニ改ム
、主要農作物ノ種類及最近一ヶ年ノ各生産額 燕麦 九千六百石
、農場在住者ノ郷里別及宗教別戸数 香川県 五戸  兵庫県 四戸  新潟県 二十五戸  徳島県 六十七戸
                 真言宗 六十五戸  浄土宗 十八戸  真宗 十四戸  日蓮宗 四戸
、学校社寺公会堂青年会産業組合其他公共的団体設置ノ有無 青年会 一  農話会 一  作物品評会 一
十一、其他特殊ノ施設及其規約等ノ概要 貯金奨励法ノ設アリ
十二、農場附近交通ノ状況 南ハ石狩街道又ハ中道路ヨリ札幌ヘ通シ以東ハ石狩川ヲ渡リ当別村及新篠津村ヘ北ハ茨戸太ヲ経テ石狩町ニ通スル道路アリテ便ナリ