職業別戸数

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 なお、文化5年ないし6年における、箱館市中の職業別戸数を挙げれば次の通りである。
 
文化5年
 船宿7風呂屋5結髪7
 小宿8問屋2座頭3
 商人188出稼者101番子5
 諸稼人  66医師7寺子屋3
 日雇稼111五十集21諸手代稼  3
 洗濯女68船稼20漁稼99
 馬稼4茶屋21名主小役2
 旅人宿2
文化6年
 問屋7鍛冶7浜業稼166
 小宿8商人180左官4
 質屋6五十集  62桶屋3
 豆腐屋16糀屋6張替3
 医師6髪結8船水主共139
 大工41茶屋22洗濯女83
 木挽14風呂屋5

 
以上のような業態を示している。(『函館商業史の一環』)
 また、箱館近郊村落の戸口も文化6年の調査によると、
 
木古内から石崎迄(25か村)
1,206戸
5,547人
新開地の分(10か所)
106戸
393人
六箇場所(アイヌを除く)
408戸
1,716人

 
 合計1,720戸、7,656人を数え、これを天明年間に比較すれば実に隔世の感があった。ただ、ここで注目されることは男女性別の割合で、古来本道の人口は自然増加と移住者によって増殖をみたが、移住者は男性が多く女性が少ないため、総人口においては男が多く女が少ないのが通例であった。しかるに箱館においては女性の数が男性の数を超過する例外の現象をみせている。