明治三十二年

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・二月十三日 所得税法改正公布。
 北海道では従来官庁より受ける俸給手当・年金及び恩給金の所得以外は非課税であったが、この法令発布により本州各県と同じように徴税されるようになる。(三十二年度より実施)
・四月二十二日 専売局官制公布。(五月一日施行)
・七月十五日 要塞地帯法公布。

要塞地帯 明治32年8月17日 北海道毎日新聞

明治三十二年七月二十九日 函館毎日新聞
汽船 石山丸 戸井尻岸内古武井 七月廿九日
午後十時
根田内椴法華古部
木直尾札部川汲
〓黒井船舶部
           
第十定期 観音丸 尻岸内根田内古 七月廿九日
午後六時
武井椴法華古部
尾札部木直川汲
臼尻鹿部行
代理店 佐藤回漕店
           
定期 有川丸 椴法華尾札部 行本日
午後四時
川汲   臼尻
   鹿部
元扱店 〓回漕店
           
定期 鳳至丸 椴法華尾札部 七月廿九日
午後六時
川汲   臼尻
 鹿部行

・七月 この頃海産物の移出・食料・日用雑貨品・漁具等の輸入、そして旅客の輸送のため多数の民間定期船が椴法華港に出入する。
 ・七月 本年が七年目の烏賊の豊漁期に当ると信じられ、本州方面より道南地方に約一万二千人の烏賊釣漁夫が渡来する。
 
    明治三十二年八月五日 函館毎日新聞
     烏賊漁夫の入込數
   本港外に於て鳥賠釣を目的に北国筋より入込み來る漁夫は毎日去年中旬頃より本月中旬に掛け約一万人を降らざりしが、輓近打續く薄漁の爲め漸やく其數を減じ一昨年は六千六七百人昨年は亦た五千人内外に過ぎざりしが本年は旣記の如く豊漁年の七周年目に相當すれば必らずや大漁なるべしとて續々入込むもの多く本年は極少なく見積りても一萬二千人の漁夫は入込むなるべしと云ふが昨今の所にて鶴岡町・若根(松)町・海岸町及び山背泊町等に居を占むるもの殆んど七千人に達し之れが犯(ママ)め之等の各町に於ける白け小賣及び総ての小賣品は販路大に宜ろしきを呈したりと
 
・九月十六日 札幌・函館・小樽の三区に区制をしき、函館支庁を廃して亀田支庁を函館支庁と改称することを布達し十月一日より施行する。
・十一月三日 函館山砲台土工竣工式を行う。
・この年、光円寺説教所創立を出願
・この年、押野常松、赤井川硫黄鉱山坑道を開き採鉱・製錬を始めるが約一年にて廃止する。
・この年、日本最初の自動車『プログレス』電気自動三輪車がアメリカより輸入される。