赤十字情報プラザコレクションについて
赤十字情報プラザは、2003(平成15)年に設置され、資料の保管と赤十字の普及のための展示の役割を担ってきました。
そのため、本コレクションは、展示に利用されてきた資料や、日赤の事業、組織活動の中で作成された記録を断片的に含んでいることが特徴です。主に、日赤の前身である博愛社時代に作成・収集された博愛社資料を含む、1877(明治10)年から現代までの変遷を物語る日赤本社資料などで構成されています。
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HAK 博愛社
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博愛社は、日本赤十字社の前身にあたる機関である。西南戦争中の1877(明治10)年5月に、当時元老院議官であった佐野常民と大給恒によって創設された救護団体で、1886(明治19)年に日本がジュネーブ条約(赤十字条約)に加入すると、翌1887(明治20)年に「日本赤十字社」と改称した。「HAK 博愛社」は、博愛社時代(1877-87)に作成、収集され、現在、日赤本社・赤十字情報プラザで保存されている記録である。博愛社創設時の簿冊や設立願書、設立後に収集した病院などの記録を含む。
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HAK1 〔博愛社作成資料〕
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博愛社(日本赤十字社の前身、1877-1887)で作成された記録。簿冊、書簡、文書など。1877年西南戦争時に提出した設立願書を含む。1887年に日本赤十字社に改称したため、その後の記録は「B 日赤本社資料」に引き継がれている。
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B 日赤本社資料
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日本赤十字社(1887-現在)は、博愛社(1877-1887)を前身とする救護団体である。2024(令和6)年現在、191の国と地域に存在する国際赤十字の一員であり、日本赤十字社法を設置根拠とした認可法人である。 「B 日赤本社資料」は、日本赤十字社の活動から作成、収集され蓄積された記録の一部が本社内の赤十字情報プラザで取得、管理され現在に至っているものである。 明治期から現在にいたる日赤の活動の一部として、日赤の事業の記録が断片的に残されている。また、博愛社時代から寄付や会費によって支えられてきた日赤の特性から、活動の主体であり支援者である会員、(日本赤十字社法上の社員)にかかわる記録も含んでいる。
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B-1 赤十字ボランティア
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「B-1 赤十字ボランティア」は、1887-現在にかけて、日本赤十字社に所属する奉仕団および個人ボランティアが作成した記録と日赤がボランティア事業を進めるために作成した記録の集合体である。日赤初のボランティア組織・篤志看護婦人会(1887-1945)に関する記録、1948年以降現在にいたるまで活動している全国の赤十字奉仕団、個人ボランティアの記録などを含む。
加えて、日赤本社内でボランティア事業を担う奉仕課、青少年・ボランティア課などの記録(主に発行物)がある。日本赤十字社初のボランティア組織である篤志看護婦人会(1887-1945)に関する記録。日赤社内の決裁などが綴られた簿冊および篤志看護婦人会会報、研修に使用した教科書(看護教程ほか)などを含む。
篤志看護婦人会は、1887(明治20)年に有栖川宮妃董子をはじめとする女性社員が中心となり設立。最盛期には11万6千人の会員を擁したが、第二次世界大戦後に連合軍総司令部(GHQ)の命令により解散した。
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B-11 本社運営
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「B-11 本社運営」は、1888(明治20)年から日赤本社において、事業や組織を動かすために作成・収集された記録である。社内の規則や年表や沿革、社史など日赤の活動を包括的にまとめたもの、統計資料、博物館や記念事業など広報活動から作成された記録、歴代社長や役員の演説集なども含んでいる。
1889(明治22)年から1955(昭和30)年までの日本赤十字社作成の簿冊類。日誌および昭憲皇太后基金、国際赤十字デーなど件ごとの簿冊など。
日本赤十字社が発行した機関誌。ジュネーブ条約および赤十字の普及を目的に1891(明治24)年~1951(昭和26)年の間に雑誌形式で発行。創刊号から740号まで。目次のみを抽出したコピーファイルを含む。
日本赤十字社の事業年報や報告をまとめた、いわゆる社史(社史稿)および周年記念誌等の発行物。
日本赤十字社がかつて開設していた博物館(1926年日本赤十字社参考館開館、1932年赤十字博物館に改称、1964年閉館)が発行していた機関誌、ガイドブック、チラシなど。機関誌は、常設展、衛生展などの企画展をイラストや写真入りで解説、加えて展示に付随する論文や講演録などを収録している。
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