松代案内 25 旧前島家住宅
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旧前島家住宅
旧前島家住宅は、初代民部左衛門以来、上田・松代藩を通し代々真田家に仕えている中級武士の家。慶長五年(一六〇〇)、真田昌幸・幸村(信繁)父子が九度山蟄居の際、家臣十六名が昌幸に従って高野山に随行したが、そのひとりに前嶋家二代作左衛門の名前がある。作左衛門は、昌幸が没した慶長十六年に、真田信之のもとに帰藩、その子孫が前島の家を継いだ。屋敷地は松代入封の際に拝領、一七五九(宝暦九)年に建てられた主屋は、現存する松代藩士の屋敷としては最も古い時代のもので、昭和初期まで、前島氏の居宅として使われた。幕末には七六三坪あったという住宅の敷地は現在約半分に縮小したが、敷地内の主屋、土蔵、三社(神祠)、庭園等が現存。外観や庭園の他、室内の見学もできる。また、松山町・御安町住民を忠臣とした「前嶋邸を護る会」メンバーによる家の歴史等の解説や湯茶のサービスもある。長野県宝。