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目次
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第一編 人物誌
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第二章 全盛期(足利時代より豐臣時代迄)
(一二一)重宗甫
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重宗甫
は堺の人。(茶事談、茶人系傳全集)
利休
の門人で、(數寄者名匠集)
茶湯
を以て
豐臣秀吉
に仕へた。(
山上宗二
記)もと浮田秀家の扈從であつたが、關ヶ原役後、秀家八丈島に配流せらるゝに及び、【堺隱栖】堺に隱退し、享年六十三歳を以て歿した。御物名物記に、家に
飯銅の小壺
あり、天下三數の名器であると見え、(數寄者名匠集)其他
虛堂
の墨蹟、
千種
の茶入壺、
内赤の盆
、
圓悟
の筆蹟、(
堺鑑
下)
善好
の
釣物鍑
、
雁の繪
、石菖鉢、
そろり花缾
等の名物を所藏した旨が見えてゐる。(
全堺詳志
卷之下)