道庁の関係部署は、大正十三年九月に馬場地方課長の新任、地方課属の藤田と田中両名が兼任となっている新聞報道があるので、その頃都市計画課として設置されたようである。他に専任技師二人、兼任技師一人、書記二人、技手四人、兼任技手三人、嘱六人を置くことになっていた(北タイ　大12・9・9)。十三年度中に地方課員の兼務の形で設置された(大正十三年道内重要事項調査書　北海道第二期拓殖計画資料)。さらに高級技師として奉天や大連等の都市計画に従事した奥沢耕造があてられた(北タイ　大12・9・18)。『北海道庁職員録』(大13・1)では、内務部都市計画課に地方課長・統計課長との兼任課長の岡本保三、属に地方課属と兼任の田中一夫と藤田政平の名がある。また都市計画北海道地方委員会については、会長は土岐嘉平道庁長官、技師奥沢耕造、書記斎藤仙五郎と林正雄、技手桂田栄太郎と広瀬清一、雇として渡部豊治、山田信一郎、松村雅美、石川弘、猫山常太郎、嘱託として藤田政平と田中一夫の名がある。都市計画課の所属は、設置当初は内務部であるが(北海道庁職員録　大13・1、北海道庁処務細則　大13・12・20訓第一〇七四号)、大正十五年六月十四日の官制改正に合わせて分掌も改正されたようで、土木部都市計画課となった(北海道庁・北海道　本庁機構変遷表―北海道立文書館作成の閲覧室備付け資料)。その後都市計画関係の部署は、土木部総務課(昭7・2・25)、土木部監理課(昭13・7・21)、内政部総務課(昭17・11・1)、土木部地方課(昭18・11・4)、土木部道路課(昭19・7・8)と官制改正などに合わせて変遷していく(以上各年度の北海道庁職員録、北海道庁処務細則、昭和七～十九年の改正分を含めた北海道庁処務規程による。初期の道庁都市計画課の職員と都市計画地方委員会の職員については表2参照)。