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新副戸長と総代、副総代の設置

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 明治七年二月に大小区制が施行され、札幌区札幌郡は石狩国第一大区に編入され、六小区にわけられた。おそらく九年九月の大小区制と同様に、第一~三区は札幌区の市街で、諸村は以下のようになっていた。
  第四小区 円山・琴似・上手稲発寒・下手稲山鼻村
  第五小区 豊平・上白石白石・平岸・月寒村
  第六小区 札幌・雁来・苗穂・丘珠・篠路・対雁村

 大小区制にともないこれまでの副戸長伍長が廃止された。廃止の理由は、「文盲之者而已多く取締向も不行届にて御用弁不相成」(市史 第七巻九三五頁)とされ、かわりに副戸長の事務を引継ぐ村用掛の設置が七年二月に計画されていた。これは市街の町用掛にならったものであるが、この計画は実現をみなかった。
 それにかわり従来の副戸長が引き続きおかれ、さらに副戸長を補佐する公選の総代副総代が新たに設置された。ただし、各村に副戸長がおかれたわけではなく、戸数の多寡と事務の繁閑を勘案して表5のように六形態にわたる配置がなされ、複雑な配置となっている。副戸長は月給七円、総代は五円、副総代は三円が開拓使から給与された。各村での副戸長以下の任命は、七年九月の任命のみは開拓使で人選したが、欠員補充の人選は以降、選挙で行われた。なお任期は定まっていなかった。各村における副戸長以下の変遷は表6の通りである。
表-5 副戸長以下の配置形態
副戸長総代副総代村 名
1人1人2人白石
12円山,琴似,上手稲,月寒,苗穂,札幌,篠路
11手稲,上白石,丘珠
11発寒
3平岸
1豊平,雁来,対雁
『新札幌市史』第7巻,940頁による。


表-6 副戸長総代副総代の変遷(明治7年9月~12年10月)