目次
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新編弘前市史 通史編2(近世1)
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第4章 幕藩体制の動揺と民衆
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第一節 藩体制の動揺
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一 宝暦・天明期の飢饉と農村
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(三)天明の打ちこわし
天明三年に頻発した騒動
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天
明
の
飢饉
の直前、天
明
三年(一七八三)七月、
津軽領
では、藩最大の
湊
町であった
青森
をはじめとして
弘前
・
鰺ヶ沢
などの
城下町
や
湊
町で、
打ちこわし
や
騒動
が相次いで発生した。
津軽領
でこのように
凶作
による
騒動
が短期間に集中したことは初めてで、「
飢餓移出
(きがいしゅつ)」を招いた
藩政
への批判を初めて公にしたものであった。その性格は、
三都依存体制
のもと
廻米
強化を余儀なくされた
津軽
弘前藩
に対し、最低限の食糧の確保すらできない危険性を察知した
町方
住人の自衛のための闘争といえる。