豊井村と書かれた棟札
(1)宮川神社
① 奉納 宮川大明神 講中豊井村
池田屋 重兵衛 斉藤屋 文五郎
池田屋 豊 松 池田屋 金 蔵
布施屋 源次郎
(裏面は削られて文字なし)
② 奉再建宮川大明神 御本社一宇
願 主 戸井村 氏子中
当島大学 松前志摩守源章広公 武備堅固
箱館時詰合奉行所 新井田金右衛門 御用成就
東西蝦夷静謐 異敵退散
文政六癸未年(一八二三)
神 主 藤山大膳正荘房
頭 取 石 田 半治良
小 頭 藤 七
与 八
世話人 藤吉、茂八、大吉
大 工 権六、権次郎、万能
小 挽 石 崎 住 人
執 筆 菊地堅磐之輔藤原重恭(花押)
③ 奉再建宮川大明神 神鳥居一宇
村繁昌、魚漁円満、年々鰤大漁
文政六癸未年(一八二三)八月三日
神 主 藤 山 大膳正
願 主 戸井村 産子中
頭 取 石 田 半治郎
小 頭 藤 七
与 八
世話人 藤吉、茂八、第吉
大 工 権六、権治良、万野
木 挽 石 崎 住 人
④ 宮川神社 神拝殿一宇
天保二辛卯歳(一八三二)八月神直日
当国大守 松前志摩守源章広公
神 主 藤山大膳正藤原荘房
戸井 頭 取 米 松
小 頭 庄兵衛
原木 小 頭 庄右衛門
鎌哥 小 頭 与 八
大 工 権 六
木 挽 嘉右衛門
⑤ 奉建立 宮川大明神 鳥居一宇
鰯 鰤 大 漁
大神主 藤 原 長門頭
頭 取 藤 七
小 頭 弁 吉
大 工 権 六
天保十二年丑(一八四一)九月四日
⑥ 奉再建 宮川大明神 拝殿一宇
当国御大守 源昌広公 御武運長久
嘉永元年申(一八四八)八月十二日
神 主 藤 山 長門正
戸井村 頭 取 藤 七
小 頭 文 吉
鎌 歌 小 頭 辰五郎
百姓代 藤五郎
世話人 音 松
出勤方 沢 辺 近江正
中 川 小 膳(幸之進)
大 工 音 吉
木 挽 福 枩
(この棟札に「明応年中鰐口有之」とある)
嘉永元年の棟札(裏面)(明応年中鰐口有之)
嘉永元年の棟札(表面)
⑦ 奉再建 宮川大明神 神鳥居一宇
年々鰤鰮大漁
元治元歳(一八六四)甲子七月二十八日
願 主 戸井村産子中
世話方 名 主 六 助
年 寄 文 吉
組 合 方
大 工 藤原留定
次 又五郎
木 挽 清 蔵
⑧ 奉再建 宮川大明神 一之鳥居一字
大神主 藤山長門頭藤原延清
願 主 戸井村若者中
名 主 六 助
年 寄 文 吉
百姓代 忠 吉
慶応元乙丑歳(一八六五)八月吉日
鰯 大 漁 藤 山 直之進
藤 山 玉之亟
⑨ 奉再建 宮川大明神 社殿一宇
大神主 藤山長門頭延清
当 邑 名 主 六 助
年 寄 文 吉
百姓代 忠 吉
筥館奉行 松 浦 兵庫頭
慶応三卯年(一八六七)八月十六日
出勤之社家 中 川 主 殿
種 田 釆 女
藤 山 直之進
書 役 藤 山 玉之亟
大工棟梁 佐兵衛
与 吉
丑 蔵
元太郎
木 挽 半 治
与太郎
(2)瀬田来神社
① 明治二十四年(一八九一)旧五月十九日落成
村惣代 館 山 兼 蔵
世話方 館 山 栄 助
細 田 亀 吉
滝 谷庄治兵衛
大工頭領 鈴 木 寅 吉
副頭領 音 川 彦 六
大 工 上 原 敬三郎
同 山 田 五三郎
② 高天原爾千木高知
奉新宮 飯生大神 社殿一宇
斉 主 大 熊 真 青
村総代 館 山 兼 蔵
小安村支瀬田米
明治二十四年(一八九一)十月十一日
信徒総代 細 田 亀 吉
同 滝 谷 岩五郎
同 安 田 甚太郎
大工棟梁 佐々木 虎 吉
③ 瀬田来稲荷大神 常夜石燈篭 一対
時之斉主 権大講義 沢 辺 幹
願 主 瀬 中 来 村 中
天 下 泰 平
石 工 函館区天神町 竹 内 亀 吉
明治二十六年(一八九三)二月八日
④ 奉修繕 稲荷大神
郷社函館山ノ上大神宮社司 兼
無格社瀬田来稲荷神社社掌 沢 辺 幹
瀬 田 来 村 中
明治三十七年(一九〇四)一月十日
信徒惣代 滝 谷 岩五郎
細 田 兼 吉
石 田 権次郎
瀬田来部長 西 崎 勘 吉
大 工 山 田 五三郎
⑤ 奉斉稲荷神社 鳥居一基
社 掌 小 野 俊 蔵
瀬 田 来 村 中
明治四十三年(一九一〇)八月十三日
⑥ 御神体
明治四十二年(一九一二)七月三十日求〆
⑦ 高天原爾 千木高知
奉新造 稲荷神社 本殿一宇
時之社掌 今 村 喜太郎
願 主 瀬田来村中
昭和七年(一九三二)七月十二日
稲荷神社崇敬者総代
尾 本 小三郎
中 谷 喜 助
館 山 勇太郎
畑 中 松太郎
長谷川 金太郎
⑧ 奉再建 稲荷神社 社殿一宇
屋船久々能知命 手置帆負命
尾船豊受姫命 彦狭知命
稲荷神社宮司 小 野 武 男
天 長 地 久
昭和三十六年(一九六一)五月吉日
祭典委員長 吉 崎 岩 吉
造営会会長
氏子総代 南 坪 春 松
高 田 久三郎
若 松 市之助
尾 本 義 雄
西 崎 吉太郎
(3)汐首神社
① 無格社 汐首神社 神門二基
斉 主 社 掌 沢 辺 幹
願 主 汐 首 信 徒 中
明治三十七年(一九〇四)八月二十四日
信徒総代 三 浦 己之松
松 島 喜三郎
関 谷 栄 蔵
② 奉 斉 大地主神
埴安比古神 埴山比 神 地鎮祭
大正十三年(一九二四)五月四日
時之崇敬者総代
専任 正 巽 吉太郎
副 鈴 木 重太郎
松 田 富三郎
巽 利三郎
松 島 善三郎
鶴 谷 勇 作
米 谷 富 蔵
建築委員長 鶴 谷 勇 作
委 員 松 田 富三郎
巽 利三郎
米 谷 富 蔵
松 島 善三郎
瀬 戸 栄太郎
奥 野 兼 蔵
境 与三郎
土 工 国 分 若次郎
③ 手置帆負神 屋船久々奴智神
屋船豊受姫神 比古狭智神
起工祭 立柱
大正十三年(一九二四)五月十二日
時之崇敬者総代
祭 曲 委 員 ②と同じ
壱 区 佐々木 長太郎 大 岩 富三郎 原 友 三 郎
鈴 木 清 六 滝山田 梅之助
弐 区 瀬 戸 栄太郎 松 田 喜 作 泊 沢 富 蔵
境 石 蔵
参 区 松 田 勇 助 佐 藤 多 吉 奥 野 石太郎
伊 藤 喜太郎 奥 野 兼 蔵
四 区 下 山 元 吉 三 浦 多三郎 佐 藤 勝次郎
吉 田 兼五郎 下 山 直 吉
正棟梁 三 沢 八 郎 副棟梁 加 藤 慶次郎
④ 奉上棟 八意思兼神 手置帆負命 彦狭智神
大正十三年(一九二四)六月二十六日
棟梁 正 三 沢 八 郎
副 加 藤 鷹次郎
汐 首 村 中
⑤ 奉改造 汐首神社
社 掌 今 村 喜太郎
本 殿 幣 殿 拝 殿 一宇
汐 首 村 中
大正十三年(一九二四)七月九日
時之宮総代
巽 吉太郎
巽 利三郎
松 田 富三郎
鈴 木 重太郎
松 島 喜三郎
鶴 谷 勇 作
米 谷 富 蔵
⑥ 汐首神社 拝殿前に掲げられている扁額
汐首神社
汐 首 巽 吉太郎
鈴 木 重 作
瀬 戸 栄太郎
大正十三年七月七日
彫刻師 伊 藤 茂太郎
(4)小安八幡神社(寛永二年の草創と伝えられているが、明治以前の棟札は一枚も保存されていない)
① 奉遷宮 八幡宮神門
神武天皇紀元二千五百三十三年
明治六酉年(一八七三)第九月七日
神 官 中 川 保 貞
祭 主 沢 辺 幹
小安村 名 主 藤 吉
年 寄 源右衛門
百姓代 権 八
組合頭 平 内
久五郎
若者頭 福次郎
外に若者連中
時之神官 永 井 孚 芳
菊 地 真 後
種 田 猛 次
白 内 直 正
永 井 庄 司
② 奉八幡社建立 村 中 安 全
天 下 泰 平 諸 願 成 就
大 漁 満 足 子 孫 長 久
明治十丁丑(一八七七)十一月二十九日
飯 田 藤 吉
藤 川 酉 松
世話人 荒 木 庄 八
吉 田勘右衛門
函館市汐留町
棟 梁 田 中 与七郎
脇 秀治郎
栄 吉
③ 奉造営八幡宮 拝殿一宇
明治十二年(一八七九)卯秋九月二日
尻岸内村八幡宮司掌
祭 主 訓 導 大 熊 広 義
当区副戸長 飯 田 東一郎
当村村用係 新 田 金次郎
出勤之神官
権中講義 沢 辺 徳 幸
小講義 服 部 文 諾
訓 導 沢 辺 幹
試 補 藤 山 広 敏
試 補 飯 田 藤 吉
楽 人 岩 本 良之進
麦 谷 音 吉
当区総代 吉 田勘右衛門
普請世話方 藤 川 酉 松
組合頭 関 谷 清五郎
同 川 島吉右衛門
同 荒 木 庄 八
神官神事宿 関 谷 清五郎
大 工 田 中 与七郎
④ 奉建立 村社八幡神社 神門一基
明治三十七年(一九〇四)八月二十五日
斉 主 社 掌 沢 辺 幹
願 主 小 安 氏 子 中
発起人 藤 川 嘉太郎
氏子総代 佐 藤 作十郎
大 野 清次郎
吉 田 福次郎
斉 藤 長次郎
中 村 次郎吉
(5) 戸井町、小安村 各神社神官兼務願の写
神 官 兼 務 願
函館 郷社山上大神宮祠官兼権大講義
沢 辺 幹
今般各村民協議ノ上当分前記沢辺幹ヲ以テ各神社受持神官依頼侯事ニ決議仕リ候間御許可被下度則氏子総代及信徒総代連署ヲ以テ此段奉願候也
明治二十六年(一八九三)一月二十日
右 受持承諾 沢 辺 幹
亀田郡戸井村村社
宮川神社氏子総代
斉 藤 文 吉
千 葉 万兵衛
布 施 長 作
亀田郡小安村村社
八幡神社氏子総代
吉 田 福次郎
吉 田 富次郎
吉 田勘右衛門
藤 川 嘉太郎
亀田郡小安村支鎌谷
鎌谷神社信徒総代
高 田半左衛門
谷 藤 松次郎
亀田郡小安村支汐首
蛯子神社信徒総代
吉 田 文太郎
三 浦 市 松
関 谷 栄 蔵
亀田郡小安村支瀬田来
無格社稲荷神社信徒総代
滝 谷 岩五郎
安 田 知太郎
細 田 亀 吉
(6)武井の島弁財天
奉 鎮 祭 嚴島大神祠
斉 主 宮川神社社掌 小 野 孝 徳
願 主 亀田郡戸井村一同
受負人 福 井 只 雪
大工棟梁 高 杉 留 治
昭和十二年(一九三七)六月二十五日
発起人 亀田郡戸井村二見一同
(7)汐首海津社由緒書
当神社の御祭神は
大 海 津 見 大 神
大 地 主 高 〓 神
大 地 主 闇 〓 神
津軽海峡遠く日本海を御守護なされ、航路安全と豊漁祈願の為に建立したものであります。
昭和三十八年(一九六三)三月二十八日
(8)丸山明神
① 大元元年(一九一二)八月二十二日
丸山坐須 大山津見神 大綿津見神
② 昭和二十三年(一九四八)六月九日建之
発起人 田 村 重次郎 大 江 鉄太郎
大 工 斉 藤 勝太郎
③ 昭和三十四年(一九五六)六月十日
願 主 久保田 キ ヱ
棟 梁 館 山 力 雄