第二節 注記

48 ~ 50 / 425ページ
〔注記は、おもに『新版地学事典』(平凡社)から引用したものである。引用・参考文献は第三節末尾を参照。〕
(1)K-Ar法による年代測定…カリウム(K)がアルゴン(Ar)に放射性壊変することを利用して岩石や鉱物の年代を測定する方法。
(2)岩屑なだれ…粘性の高いマグマの貫入による火山体の変形や水蒸気爆発地震などが原因で、火山体の不安定な部分が表層なだれのように高速で崩れ落ちる現象。

(3)爆裂火口…爆発的な火山活動によって生じた火口。山体の一部が破壊され漏斗(ろうと)状の形をするものが多い。

(4)磐梯式噴火…一八八八年七月、水蒸気爆発を起こし、磐梯火山の大部分が崩壊した現象を指す。小規模な水蒸気爆発によって、急峻で不安定な円錐火山体頂部を崩壊させ、馬蹄形カルデラや流れ山をもつ緩やかな岩屑なだれ堆積面を生じさせる噴火をいう(守屋、一九八三による)。

(5)洞爺テフラ…一〇~一二万年前の洞爺カルデラの形成に起因する降下火山灰のことで、北海道や東北地方のほぼ全域に降下した。

(6)円(えんれき)…丸みを帯びたの総称。角(かくれき)の対語として一般的な意味で用いる。は円磨度により角・亜角・亜円・円と区分される。

(7)土石流…表土・砂・などが水と一体となって流下する現象。岩塊や流木などを多く含み、大きな岩塊などが先頭部に集中し、直進する。

(8)流れ山…岩屑なだれ堆積物の表面に特徴的にみられる突起した地形

(9)寄生火山…大きな火山の側面に付着している小さな火山体をいう。

(10)溶岩円頂丘…粘性の大きな溶岩からなる急傾斜の側面をもつ丘状の火山。

(11)板状節理…火成岩の冷却時に、割れ目が平行に発達し、岩塊が板状にみえること。

(12)パーミス…軽石。火山砕屑物の一種で、多孔質で見かけ密度が小さく淡色を呈するもの。

(13)ラバ…溶岩(lava)のこと。

(14)基質…岩石中で径の大きな粒子の間隙が小さな粒によって埋められているとき、後者の部分を基質という。

(15)岩相…地層の性質のうち、岩石学的な面でとらえた特徴。

(16)ラピリ…火砕岩の一種で、二~六四ミリメートルの火山のこと。

(17)インボリューション…周氷河地域の表層堆積物中にみられる複雑な変形構造で、凍結融解作用による。

(18)傾動…地塊が新層面に沿って傾き、一方は傾斜の崖面を、他方は緩やかな斜面を形成する運動。

(19)斑晶…火山岩などの火成岩において、より細粒の石基中に肉眼的に目立って大きくみえる結晶のこと。